よくある誤解その②
【メンタルヘルス対策には経営上の利点がない?】
従業員の心身の健康を守ることは、
従業員側にしかメリットのないことでしょうか。
いいえ、そうではありません。
企業側にも多くのメリットをもたらすものなのです。
先日の記事でも述べましたが、
労災請求・認定において
精神障害等に係る請求・認定件数は増加しています。
http://safetygate.blog.jp/archives/71294261.html
業務との関連が認められる
メンタルヘルス不調者については、
事業者の管理責任が
問われる傾向にあります
メンタルヘルス対策が不十分な場合、
・過労自殺や過労死により、周囲の従業員のみならず
職場全体の生産性が下がる。
・過労自殺や過労死により、
遺族に対する損害賠償も生じる。
・職場において事故やミスの増加や隠ぺいなど
モラル低下を招き、会社に損失を与える
・休職や離職により、労働力の損失に加え、
採用や研修に係る費用も無駄になる。
といった問題が起こる可能性が高くなります。
言い換えると、
メンタルヘルス対策が十分であれば
・いきいきと働ける職場で、
やる気の上昇による生産率向上につながる
・欠勤・遅刻率の低下、
勤怠状態の良好化が期待される
・突発的不調による
事業へのダメージを回避できる
といったメリットがあるでしょう。
このように
【メンタルヘルス対策は
人的資源管理の最重要テーマであり、
経営上も大きなメリットがある】
ということです。
メンタルヘルスについては他にも、
「治らない」
「遺伝によっておこる」
などという人もいますが、
これらもよくある誤解です。
「治らない」という誤解については、
たとえば
“統合失調症患者の約3分の1は医学的にも
社会的にも完全に回復する”という
WHOの報告があります。
また、メンタルヘルス不調は
単純な遺伝性疾患ではありません。
前回の記事でも述べた
脆弱性ストレスモデルによって、
個人の病気のなりやすさとストレスを引き起こす
環境が絡み合って起こると考えることが、
主流となっています。
こうしたメンタルヘルスに対する
誤解を解消し、正しい対策を講じることは、
これからの企業経営において
非常に重要な課題と言えるでしょう。
企業のリスクマネジメント・
メンタルヘルス対策に関するお問い合わせは
(株)セーフティゲート 076-220-6557
または info@safetygate.jp まで。
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